榛名山に腰掛けて、利根川で脛を洗った。(ふんどしを洗ったという説もある。)
上州の赤城山に腰掛けて踏ん張ったときに窪んで出来た足跡が水たまりになった。木部の赤沼がそれである。
◎浅間山が、自分より背の高い妹の富士山に嫉妬し、土を自分にわけろといった。富士山は了解し、だいだらぼっちが自分の前掛けで土を運んだ。しかし浅間山は土の量が足りないと怒り、彼を叩いた。その際にこぼれた土が前掛山となった。怒りだした浅間山はついに噴火してしまった。
◎遠州の山奥に住んでいた巨人ダイダラボッチが、子どもたちを手にのせて歩いている時に、腰くらいの高さの山をまたいだ拍子に子どもたちを手から投げ出してしまった。びっくりした子どもたちとダイダラボッチは泣き出してしまい、手をついてできた窪みに涙が流れ込んで浜名湖となった。
◎現在、東京都世田谷区にある地名「代田」(だいた)はダイタラボッチの足跡があった事からその名がついた。
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近畿地方のダイダラボッチ
近畿地方のダイダラボッチ伝説は世界遺産に登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」を中心に、奈良県、三重県に跨った伝説である。伝説の出発点を奈良の都(平城京か飛鳥京)とし、熊野山中から熊野灘沿岸を通り、志摩半島を経て桑名郡を終着点として、最後には桑名市多度町の多度大社に天目一箇神(アメノマヒトツメノミコト)として祭られている。
ダイダラボッチはこの伝説のある地域に伝わる「一目連」(ひとつめのむらじ)の俗称である。別名に「ダンダラボッチ」、「デイタラボッチ」、「一本踏鞴」などがある。
この地方に共通している言い伝えでは、「片眼であり、1本足、巨人、踏鞴を操り風を起こす」者と言われているが、多度大社の別社の中には蛇の形をした神様として祭られ、暴風の神様とされている。また、志摩半島の大王崎では、熊野から追われた、片眼、1本足の巨人でダンダラボッチ(だんだら法師)と呼ばれ、暴風の神様とされている。更に追われて逃げていった先の桑名ではデイタラボッチと呼ばれている。「ボッチ」は「法師」と書く。「だんだら」「でいたら」「だいだら」は「踏鞴」が変化した物と言われている。
また、フトダマの子孫である、斎部広成によれば天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ・後の草薙の剣)を作ったとされ、なおかつ一目連とされている。天叢雲剣は伊勢神宮にてヤマトタケル命に託されたが、ヤマトタケルの遠征に際し、大伴部氏が志摩より同行している。大伴部氏の支配していた志摩地方にもダイダラボッチの伝説、足跡(大里浜)が残っている。 これらの地域に於けるダイダラボッチ伝説は、八王子社がある地域に多く、八王子社の一柱として天目一箇神を祀っているところもある。
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タタラ製鉄
「片眼であり、1本足、巨人、踏鞴を操り風を起こす」という特徴から、たたら製鉄との関連性が指摘される。
片眼がたたら製鉄と関連付けられるのは、古来たたら製鉄においては融解した鉄の温度を見るために、文字通り目で見てその色で判断していた。その為、融解した鉄の強力な光によって網膜が傷ついてしまい、独眼となってしまうからだと言われている。
また、旱魃をおこす神も同じような特徴とされる事がある。
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関連項目
神話
キュクロプス族(英 サイクロプス)- ギリシャ神話。鍛冶神ヘパイストスに使える単眼の巨人。
ティタン神族(巨神族、英 タイタン) - ギリシャ神話。ゼウスの前の時代の神。
登場する漫画・映画
ゲゲゲの鬼太郎
もののけ姫
"http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%A9%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%81" より作成
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