#143 ◎百済王族の伝説裏付けか 宮崎県の神社に古文 共同通信 9/11 16:21

#143  ◎百済王族の伝説裏付けか  宮崎県の神社に古文  共同通信   9/11   16:21
      書                                                                      

古代韓国の百済の王族が移り住んだという伝説のある宮崎県南郷
村の神門(みかど)神社に、百済の文字で書かれたとみられる古文
書が残っていることが11日、分かった。
解読した福宿孝夫・元宮崎大教育学部教授(比較文字学)は「文
字の特徴から百済の文書に間違いない。百済の古文書は非常に珍し
く、南郷村の“百済王伝説”を裏付ける貴重な証拠になるのではな
いか」と話している。
神門神社は、百済王の末えいとされる禎嘉(ていか)王を祭って
いる。神社に伝わる衣服に縫い付けられた縦約20センチ、横約2
5センチの絹織物に16行、149文字が墨で書かれていた。
南郷村は今年1月、奈良国立文化財研究所に赤外線カメラによる
撮影を依頼。この写真を基に、福宿元教授が全文を解読した。
「記国號(国の号を記す)」との表題で、百済の国の城の数など
が画数などに特徴がある漢字で書かれている。第三十代武王から第
三十一代義慈王に代替わりする際の改元に関するものと思われる記
述もあった。
日本書紀は、義慈王の子の豊璋王が人質として日本に来たと記し
ており、福宿元教授は「その際に持ち込まれたのではないか」とみ
ている。
豊璋王の子孫の禎嘉王が南郷村に移り住んだといわれている。
                           (了)

[共同 9月11日]  ( 1996-09-11 16:21 )