丸山二の橋遺跡
③丸山二の橋遺跡
奈良橋五丁目、空堀川の北への蛇行がはじまる部分にある「丸山二の橋」に近接する遺跡ということでこの名がつけられた。
一九七五年(昭和五十)に行われた表面採集調査の際、硬質砂岩の刃器(じんき)が発見され、この一帯が先土器時代の遺跡であることが確認されたものである。
同遺跡の現況は茶畑であったが、一九八四年(昭和五十九)六月初旬に同地に住宅建設が行われるとの情報を得て、同月一一日から七月五日まで緊急の調査を実施したものである。
この遺跡から北東へ二〇〇㍍の地点にある丸山遺跡や東へ三〇〇㍍の地点にある街道内遺跡との関連性を考える必要があるが、丸山遺跡のような遺構の発見はなく、石器または剥片が過去に採集された刃器を含め、六点発見されたにとどまっている。