証
一金
右は村権拡張費即ち明治三十四年三月以降不法合村問題
に付き一村挙げて内務大臣其の他当該官へ陳情の為上京諸費及び
反対派日夜暴行を逞するするに因り各村同志間相互の警戒に要する
雑用並びに村民繋獄免訴かつ釈放に至る経費の内随時操換御支
弁のところ該問題は当組合村々治安に関する重大事件なるを以て昨年
来府下知名の諸氏に於いて合併非合併双方に対し仲裁の結果として
いまだ以て合村の時機にに非ずと視認し今回其の筋へ具状せらるたるに付き
貴下より前期の金額義捐相成りかたじけなく存じ候 依って本村を代表し聊か御
厚意に酬いたく拙者共連署受領証を呈し候なり
明治三十六年 月 日
東京府北多摩郡蔵敷村
内野杢左衛門
鈴木重蔵
小島宗次郎
鈴木泰蔵
木村房次郎
並木信吉
内野長吉
小嶋美代吉
内堀濱吉
証
一金
右は村権拡張費即ち
・明治三十四年三月以降、不法合村問題に付き、一村挙げて内務大臣其の他当該官へ陳情の為上京諸費及び
・反対派日夜暴行を逞するするに因り、各村同志間相互の警戒に要する雑用、並びに
・村民繋獄(けいごく 牢屋に繋ぐ)免訴かつ釈放に至る経費の内
・随時、操換(くりかえ)御支弁のところ
該問題は当組合村々治安に関する重大事件なるを以て昨年来、府下知名の諸氏に於いて、合併非合併双方に対し、仲裁の結果として、いまだ以て合村の時機にに非ずと視認し、今回其の筋へ具状(ぐじょう 事情を詳しく書く)せらるたるに付き、貴下より前期の金額義捐相成りかたじけなく存じ候
依って本村を代表し、聊か御厚意に酬いたく、拙者共連署受領証を呈し候なり