275、前川(その2)と支流
>< 前川については、№52であらましを書きましたが、その後いくつかの情報が寄せられました。
多摩湖の水を送るトンネル(隧道)の余水吐けに利用されたことは前回書きましたが、この工事で余水吐けを作るときに、川の流れを大きく変え、かなり深く掘り、下流まで水が流れるようにしています。
現在は隧道橋あたりは、道路工事で暗渠になっていますが、開渠の頃、川が曲げられて、隧道と直角になるように作りかえられています。 昭和30年発行の地図には、その名残りと思われる古い川がかかれています。
前川の上流は、狭山にある老人ホーム「やまと園」の南にある「さかえ橋」の上流で2つに分かれています、1本は二ツ池につながり、もう1本は東大和公園に沿って流れていました。いずれも東邦分譲地の造成で暗渠になっています。
前川には、支流がありました。東村山で「旧前川緑道」と呼ばれている川で、東大和では名前はついてません。 東村山の廻田町から西武鉄道多摩湖線をトンネルでくぐり、狭山で蟹峰(圓乗院のある峰)の先端で2つに分かれて、1本は西の方向に流れ、高木との境界付近で志木街道を渡って東大和公園の南麓を流れています。
もう1本は西に向きを変え、現在の狭山公民館の南側から東大和公園に入ります。(ここは谷ッ入りと呼ばれています)
昭和の十年代にはかなりの水量があったようで、野菜などを洗ったという話をしている人がいました。 昭和の三十年代になるとほとんど水が流れなくなりやがて、志木街道の北側の流路を残して、川に蓋をして、通路に利用するようになります。(2013.01.17記)