290、山(やま)の神様
このあたりでは、山というのは雑木林(二次林)をさしています。
農業に使う落葉(堆肥に使う)や、成長した木は燃料として有効に利用されていました。
山には神様がいて、神様に守られて山の仕事に携われるという考えですが、山の神様は山(やま)そのもので、特定の神ではなかったようです。
そうした中でも、一部では、山の神を「山神」として,祀ったところが、市内に何か所かあります。その一つが、高木の原(現在の仲原の山の神公園のあたり)にあった、山の神で、昭和の30年ころでも、木が植えられ、祠のようなものがありました。たぶんこの辺りは新田開発で畑になる前は一面雑木林だったのでしょう。
正月新年になって、初めて山に入る日(決まっていたようです。)は、神がおり立つであろう大きな木の根元に、酒、塩、米を供えて、山仕事の平穏を願いました。
わたしたちがトトロ財団の管理地に、正月に入るときにも、この伝統を守っていました。